スペシャル対談

  • 1
  • 2
  • 3
next

少しの工夫と開けた企業風土でMBAを取得

斎藤 律子

杉浦:2年間でMBAを取得するというのは、もちろん本人の努力に因るところが大きいのですが、学ぶ機会を与えつづける企業風土も大きく影響します。実際に入学した方すべてが修了できるわけではありません。今、企業側も変化が早く、環境的に学びつづけるのが困難になる方も少なからずいます。

斎藤:本当にそうだと思います。実際に経験してみて、会社に勤務しながら勉強や研究をするためには、会社の理解がないと困難です。当社は田中社長が常々、「学びつづける社員でいるように」とおっしゃっていて、学びつづける人を認める社風があります。

杉浦:私も社会人大学院出身なのでわかるのですが、大学側は1限目を午後6時半に始めるから問題ないと考えがちですが、実際に社会人がその時間に学校へ来るというのは大変ですよね。

斎藤:まったくその通りです。当社は6時終業ですが、定時に退社するのは難しいです。だから2年間、ほぼ全部遅刻していました(笑)。でも先生たちも心得たもので、7時くらいに皆さんが駆け込んできてから講義やディスカッションが始まるという感じでしたよね。

杉浦:理解がある会社上司が「今日も講義があるんだろう?」と送り出してくれても、学校に到着する時間は7時になるケースが多いんですよね(苦笑)。ただ土日も開講しているので、働きながら学修しやすい環境ではあると思います。

斎藤:平日は週2日しか行けないこともあり、土日はすべて学校に行っていましたね。それでも足りないくらいでした、課題もありましたから。しかし、出られなかった講義があっても、SNS経由でレジュメや資料などが同期の仲間から山ほど送られてきました。皆、それぞれに働いていて同じような境遇ですから。そのやりとりにも結構救われていました。仲間にはとても感謝していますし、ずっと交流がつづいていることも私の大切な財産です。

杉浦:仲間の絆と日々のやりくりで、皆、結構上手に学ぶ時間を作っていますよね。

斎藤:私は、金曜の夜はなるべく時間を空けるようにしていました。そうすると土日の講義の課題がなんとか間に合うので。それと通勤時間とランチ時には、ディスカッションのための資料を読み込んでいましたね。なるべく仕事の波に合わせて効率よく授業スケジュールを組むようにしていたのですが、やはり何よりも上司や同僚がよく理解してくれていたお陰が大きかったと思います。私は修了に必要な最低限の単位しか取っていませんでしたが、やはり平日夜には残業せずに帰らなければならないことも多く、長い期間にわたって私が至らなかった部分をフォローしてくれた同僚には、今でも本当に心から感謝しています。

杉浦:働きながらビジネススクールに通いたいと申し出ても、御社のように理解してくれる企業はまだそんなに多くないはずです。斎藤さんにとって本当に恵まれた環境だったのだろうということは容易に想像できます。また通っていても、成果はすぐに出てきません。学んだ知識と実務が有機的に結び着くまで学校に通い出してから1年半や2年はかかるのです。斎藤さんの元にCBSでの繋がりから広がった人脈より入る貴重な情報の価値を含めて、企業が、社員をビジネススクールに行かせて良かったと実感するにはある程度の時間がかかっている場合が多いようです。

  • 1
  • 2
  • 3
next